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人生の教訓としての漫画
漫画を読んでいることを知られるのが恥ずかしいと言う人がいる。上司に知られると査定が下がると言う人も。なにを言ってるのだろうか?生きるための教訓を漫画から得ることもある。なにを恥ずかしがる必要があるのだろう。今や漫画イコール日本と世界が認めているのだから。なによりも、戦後日本の少年少女に夢を与えてきた漫画、そこには時として深い教訓がこめられている。
漫画の変遷
戦後の日本をささえた漫画
人としてどうあるべきか、夢をあきらめないで生きるためには、命とはetc・・・。戦前戦後を生き抜いた作家の書く漫画からはそれらのテーマが熱く伝わってくるものが多い。まさに極限を生き抜いてきたからこその迫力である。『ゲゲの鬼太郎』の著者:水木しげる氏は、戦時中に片腕をなくされたにもかかわらず、今もいきいきした生命力あふれる漫画を描かれている。手塚治虫氏も生と死を実感し”戦争を生き残った!好きな漫画を自由にかくぞ!”と、漫画に情熱を注がれたのです。
ゲゲゲの鬼太郎1
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心に届く漫画
『火の鳥』や『ブラックジャック』、この漫画は問いかけてくる。いのちとは?手塚治虫氏のライフワークであったに違いない永遠のテーマ命。そのテーマが心の奥底まで届いてきます。私たちはどこからきてどこへいくのだろうか?死とはなんだろう?死んだらどうなる?と。
初めて読んでから数十年、『火の鳥』や『ブラックジャック』が私の死生観に大きく影響しているのは間違いないだろう。
火の鳥 1
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ブラック・ジャック 1
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娯楽としての漫画
今も昔も漫画は、面白い。しかし、『体験の積み重ね』から『技術の習得』へとシフトされつつある。今の漫画も、実にワクワクドキドキさせられるし、リアリティあふれる描写も日々進歩し迫力があり娯楽としては一流。が、何かたりない。何故か?
人生を漫画に
人は、最低一つはストーリーを持っている。『自分の人生』だ。その人が求める最高の人生とはなにか。それを漫画に昇華してこそ心にのこるものができるのでは。
サッカーが出来なくてもいい
サッカー漫画を描くのにサッカーの経験はいらない。その人だけがもつ人生観を込めて熱くかたれば心に届く。あのサッカー漫画『キャプテン翼』がそうであったように。
キャプテン翼 1
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これからの漫画
いつの時代も、商業誌であるがゆえの「しばり」が妥協をうむ。しかし、それに負けずに『ワクワクドキドキ』のいっぱい詰まった漫画が世に送り出されることを強く願う。大人になっても忘れてはならないものがあると気付かせてほしい。読むことを恥じる事はない。漫画は心のオアシスなのだから。鬼滅の刃のような作品が世に出てきたのは嬉しい限りである。