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日本SF大賞受賞作家
大友克洋、萩尾望都に続く漫画家で三人目の快挙をなしとげた白井弓子。受賞作は小学館「WOMBS(ウームズ)Amazonで見る》」独特の世界観と先の読めないストーリーが読者の心を掴んで離しません。そして、その受賞後第1作が「イワとニキの新婚旅行 (ボニータ・コミックス)Amazonで見る》
」です。読み切りでありながらも一つの世界観から連作としてなりたっています。実際、単行本未収録の短編「米粒と百人の神様」が秋田書店のサイトで公開されています。単行本収録作は次になります。
- イワとニキの新婚旅行
- 神託と灰色の少年
- アンドロメダ号で女子会を
- さよなら私の兵馬俑
- 海の女神と旅立つ船
いずれもミステリーボニータ掲載。(2016年8月号〜2017年7月号)
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イワとニキの新婚旅行の感想
さて、ここからはネタバレ注意です。先入観なしでコミックを読みたい方は、この先は読まずに冒頭のアマゾンへのタイトルリンクから購入してお楽しみくださいね♪では、まずストーリーが独創的(でもWOMBSよりは分かりやすい)!! 基本設定が「宇宙から飛来した”帝国”が地球を征服して500年、人類の心まで完全支配するために人類の神話をモチーフに神話ストーリ展開で支配すること」です。とても古臭いどこかで聞いたような神話や伝説のような話かと思えば、そこかしこで電脳世界が出てきたりする。読み進むうちにどちらが現実世界?読者に虚実を見極めさせるようにまた、翻弄しながらストーリーが進みます。気づけば自分のいる世界までもなんだかたよりないものに感じてしまっています。愛とは?人生とは?前を向いて生きようとする主人公たち、その先に待ち構えるものが幸せであってほしいと思ってしまうのです。自分が生きるこの世界がはたして誰かが読むストーリーでないと言い切れない不安から・・・。
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